心身の健康状態は歯並び・噛み合わせによっても変わってくる
「イライラしやすい」、「頭痛や肩こりがひどい」、「疲れやすい」というような症状で悩んでいる人もいることでしょう。実はこのような心身の不調が歯並びや噛み合わせからくる場合があることをご存知ですか?歯並びや噛み合わせというのは、思っている以上に心や体の健康と関係しているものです。歯並びはとかく見た目の悪さが問題になりがちなのですが、なかには歯並びが悪くても「歯並びも個性だから」とそのままにされてしまうことも少なくないようです。今回は歯並びや噛み合わせが心身の不調とどのように関わっているのかについてご紹介していきます。
歯並び・噛み合わせによって起こりうる心身への影響とは
歯並びや噛み合わせが悪いことで起こりうる心身への影響としては次のようなものがあります。
体への影響
虫歯・歯周病にかかりやすい
歯並びが悪いと磨き残しが多くなるため、その部分から虫歯や歯周病にかかりやすくなります。また、しっかりと噛めないため、唾液の分泌も落ちてしまい、口の中に細菌が大量に繁殖しやすくなって、虫歯と歯周病のリスクを高めてしまいます。
口臭がひどくなりやすい
歯並びが重なっているとその部分が不潔になって臭います。また歯周病や虫歯になることでも口臭がひどくなります。歯並びによっては唇を閉じることができないために、口の中が乾燥し、細菌が繁殖して口臭がひどくなることもあります。
見た目の悪影響
歯並びが悪いと、見た目で損をしてしまうことがあります。欧米諸国では歯並びの良さというのが社会的ステータスを表し、歯並びが悪いと就職の面でも不利になってしまうことがあります。
顎関節症をおこしやすい
歯並びや噛み合わせが悪いと、あごの動きに制限が出てしまったり、噛む筋肉がアンバンスに動いたりすることで、あご関節部や筋肉部に痛みを感じたり、口が開きにくくなったりする「顎関節症」を引き起こしやすくなります。
体のあちこちの痛みを引き起こしやすい
歯並びや噛み合わせが悪いと、噛む筋肉がアンバランスになります。体の筋肉は全て繋がっていますので、そのアンバランスを補正しようと、他の部分の筋肉が過度に緊張したりすることで、頭痛や肩こり、首の痛み、腰痛まで起こる場合もあります。
胃腸に負担がかかりやすい
あまりしっかり噛めない噛み合わせの場合、丸飲み状態になることも多く、口の中で消化しやすい状態にならないうちに胃に送られるため、胃腸に負担がかかり続けてしまいます。
肥満・メタボリックシンドロームになりやすい
あまり噛まずに飲み込むことは早食いにつながります。早食いをすると、脳の満腹中枢が働く前に食べ過ぎる原因になり、肥満やメタボリックシンドロームになりやすくなります。
睡眠時無呼吸症候群を起こしやすい
歯並びがガタガタに重なって狭い、というような歯並びの場合、舌が喉の方に落ち込みやすくなります。そうすると、眠っている間にさらに下に落ち込んだ舌によって気道が狭くなり、いびきや睡眠時無呼吸症候群を引き起こすことがあります。
発音に問題が出やすい
前歯が噛み合わない開咬や、下あごが出ている受け口の場合、サ行やタ行がはっきり発音できないことで、コミュニケーションに障害が出ることがあります。
疲れやすい
しっかりと噛めないと、体のパワーがうまく発揮できません。また、睡眠時無呼吸症候群がある場合、眠っている間に疲れが取れないので、日中も眠く疲れが溜まった状態になります。
精神面への影響
イライラしやすい
噛み合わせが悪いと、うまく噛もうとしてあごを不自然に動かすことになり、噛む筋肉に無理な力がかかって、その影響が周囲の筋肉にも及びます。そのため、頭痛や肩こりが起きたり、他にも様々な体の不調を起こしたりするため、原因不明のイライラの原因になります。
自分に自信が持てない
歯並びが悪いと見た目にコンプレックスを抱えやすいため、自分に自信が持てず、引っ込み思案になってしまったり、消極的な性格になってしまったりすることもあります。
集中力が持たない
出っ歯や開咬のような、唇を閉じるのが困難な噛み合わせでは、口呼吸になってしまいがちです。口呼吸になると、酸素を取り込む効率が落ちるため、頭がボーとする、集中力が続かない、というような問題が起こりやすくなります。また、歯並びが小さい、狭い場合は舌が喉に落ち込み、気道を塞いで、睡眠時無呼吸症候群になりやすいため、日中に眠気を催し、集中力が持ちません。
歯で悩むことが多くなる
歯並び・噛み合わせが悪いと、歯を悪くしやすいため、歯のトラブルが耐えません。そのため、痛みや歯が抜けるなど、必然的に歯に悩まされることが多くなります。歯並びや噛み合わせが良いと、歯のトラブルが出ることも圧倒的に少なくなりますので、歯のことであれこれ悩むことがなくなり、心に余裕が出てきます。