お顔のバランスの基準
一口に「美しい口元」「よいかみあわせ」といっても、一体どのような要素、基準で判断するのでしょう。個人それぞれの感覚的要素で判断しています。そのため、人それぞれ美しさの判断基準が違います。
審美的な治療や矯正歯科、医療の現場では、客観的な基準が存在し、それに基づいて検査→診断→治療計画→治療が行われています。
参考までに、その基準をご紹介しましょう。
あなたのお顔や歯と比べてみましょう。
GOLDEN PROPORTION ゴールデンプロポーション
個々の歯、歯列、歯と顔のバランス、顔の様々なバランスの基準になっています。
レオナルド・ダ・ビンチらが様々な人の顔を計測し、人間の顔の理想的なバランス(比率)を分析したという究極のプロポーション。歯科だけでなく、医科においても、また建築、芸術、など、さまざまな分野で使用されています。
お顔を正面からみたときのバランスの基準 別名「黄金比」とも言われます。
最も安定し、美しいとされる長さの比率は、1:1.618
故ダイアナ妃の顔、スマイルのバランス、歯のバランスは、限りなくこれに当てはまると言われています。
お顔を正面からみたときのバランスの基準
VERTICAL PROPORTION ヴァーティカル プロポーション
一番重要なのは、鼻尖部からあごの下部までの距離(下顔面1/3)とバランスです。下顔面1/3は、口唇の状態や歯の位置、かみ合わせにより決定されます。また鼻の下から、上唇までの距離と上唇からあごの下部までの距離の比率が、1:2がベストです。
下顔面1/3は、お顔の全体的な審美的外観を決定する重要な役割を果たします。
あごの骨の成長がアンバランスであったりすると、このプロポーションが大きくずれてきます。例えば、受け口の場合、1/3以上になってしまいます。
今までの歯科治療に不備があったりすると、1/3以下になることが多いです。特に奥歯を多く失っている方は、このようになり、年齢よりも老けたお顔になってしまいます。日本人の多くの年配の方は、この症状を呈することが多いのが現状です。
Facial Symmetry シンメトリー
正中線は、お顔の中央にきているかどうか。
正中線を境に左右対称的なお顔をしているかどうかを判断します。正中線と上、下のあごの位置が大きくずれている場合、かみ合わせが、ずれていたり、あごの骨が、歪んでいたり、顎関節に問題がある可能性があります。正中線と上下歯の位置が左右にずれている場合、かみあわせがずれている可能性があります。
(2)唇のバランス:
唇の左右の口角(両脇)を結んだ線(口唇線)が、瞳孔線と平行であるかどうか判断します。通常平行となります。口唇線が傾斜している場合、かみ合わせのずれ、あごの骨格のずれ、口輪筋の不調和が考えられます。
お顔を側面からみたときのバランスの基準
Profile Type
上下のあごの骨の成長やバランスに不備がある場合や歯の位置がずれている場合に、ノーマル以外を示す場合が多い。
Normal 標準的:この角度が170度前後
Convex凸型顔:この角度が、170度以下。出っ歯の方や黒人に多い。
Concave凹型顔:この角度が、170度以上。受け口、あごが出ている方に多い。
E-LINE esthetic line Eライン(エステティック・ライン)
上下のあごの骨の成長やバランスに不備がある場合や歯の位置がずれている場合に、ノーマル以外を示す場合が多い。
Normal 標準的:この角度が170度前後
Convex凸型顔:この角度が、170度以下。出っ歯の方や黒人に多い。
Concave凹型顔:この角度が、170度以上。受け口、あごが出ている方に多い。
Profile Type
この角度は、唇の状態や歯の位置により影響を受けます。正常値は、男性で90~95度、女性で100~105度です。出っ歯や受け口の場合、値は大きく異なります。
Lip proportion リッププロポーション
標準的な唇は、上唇の高さは、下唇の半分です。
歯の位置によって唇の形は、変化するので、歯の位置は重要です。
また、年齢によっても変化し、通常、加齢とともに、唇は平坦化すると言われています。