親知らずは抜歯すべき?
親知らずはなぜ斜めに生えてくるのか?
親知らずは、最も奥にある歯ですが、きちんと生えていることは非常に稀です。多くの場合、歯の一部だけが生えていたり、斜めに埋まったままになっていたりします。まっすぐ生えてきていても、後ろ側が歯ぐきに埋もれたままであったりすることも珍しくありません。その結果、むし歯になったり腫れたりして辛い思いをする原因になっています。
どうして、親知らずはきちんと生えてこないのでしょうか。顎の大きさと親知らずについてまとめてみました。
- そもそも親知らずってなに?
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親知らずとは、正式名称を第三大臼歯といい、永久歯の中で最も奥に、かつ最後に生えてくる歯です。前から数えて8番目にあたる歯なので、歯科医師は「8番」と呼びます。親知らずの語源は、他の歯と異なり、親が子供の口の中を管理しなくなった年齢になってから生えてくることからと言われています。なお、英語では「wisdom tooth」と言います。知恵がついた頃に生えてくる歯という意味です。
親知らずの特徴
現代の人類は、顎の骨が小さくなった影響で、親知らずが生えてくるスペースが不足しがちになっています。そのため、他の歯と異なりまっすぐに生えてくることが少なく、多くは斜めに倒れて生えてきたり、まっすぐ生えてきても後ろ半分が歯ぐきで覆われたままになっていたりします。全く生えてこず、骨に埋まったままということも珍しくありません。
このようにきちんと生えてこない上に、最も奥にあるということで、歯磨きが非常に難しくなります。その結果、むし歯になりやすくなったり、化膿して腫れたりしやすくなります。
親知らずが化膿して腫れてきた場合は、その解剖学的な条件から顔まで腫れてくることも稀ではありません。それだけでなく、口を開けるのが困難になる、食べる時に喉が痛くて飲み込みにくくなるなど、食事自体が困難になるケースもあります。
親知らずは抜歯すべきかどうか
抜歯するメリット
きちんと生えていない親知らずを抜歯することには、重篤な炎症の発生を予防するメリットがあります。
残すメリット
親知らずを残しておくことにより、将来の治療の選択肢が増えるというメリットがあるのです。ただし、親知らずがちゃんときれいに生えている場合に限られます。生えるスペースがないのなら、残すよりも抜歯した方が良いことは論をまちません。
まとめ
親知らずは、人類の顎の骨が小さくなってきた影響で、きちんと生えることが難しくなってきました。
多くの場合、斜めに生えてきたり、まっすぐに生えていても歯ぐきに覆われたままだったりしています。埋まったまま生えてこないこともあります。そのような生え方の状態でしかも最も奥にあるということから、親知らずの歯磨きはとても難しいです。
そのためにむし歯になったり化膿したりしやすい歯になってしまいました。親知らずがちゃんと生えるスペースがないのなら、抜歯しておいた方が良いでしょう。