子供の矯正はタイミングが大事!子供の頃に矯正することは大人になってからと大違い!
大人になって歯列矯正をするくらいなら、子どものうちに美しい歯並びに整えてあげたいですよね。我が子の歯並びが心配で歯列矯正を考えているけれど、一体どのタイミングで始めた方が良いのか、いろいろとよくわからない、という方も多いと思います。まだ大人の歯になっていない子どもと、永久歯が生えそろった大人とでは、治療期間など大きな違いがありますから、お子さんにとってベストな治療が開始できるよう、子どもの歯列矯正について知識をつけておきましょう。
子どもの歯列矯正は2段階
子供の矯正は、第1期治療と第2期治療の2段階で行われるのが一般的です。第1期治療で、歯が整って生えるように土台と環境をつくり、第2期治療で歯並びを美しく整えていきます。ちなみに、大人の歯列矯正は、はじめから第2期を行うことになります。
<第1期治療>
第1期治療は、永久歯がきちんと生えてくるように土台と環境を整える治療です。対象となる年齢は、3~12歳といったところでしょう。この年齢で行う理由は、治療に「骨格矯正」が含まれるからです。出っ歯や受け口といった、あごの骨を矯正しないといけない場合、骨がまだ柔らかい年齢時に治療することが望まれます。また、あごが小さく、歯がきれいに生えそろうスペースが足りない場合は、あごを広げる治療も行います。永久歯に生えかわる前のこの時期に治療を行っておくことで、永久歯が美しい歯列で生えてくる準備ができます。第1期治療が終わって、全ての歯が永久歯に生えかわるまでは、一旦治療を休止し、第2期治療のために経過観察を行うのですが、永久歯の生えそろう状況によっては、第2期治療をしない場合もあります。つまりは、生えてきた永久歯がきれいな歯並びだった場合、第2期治療をする必要がないということですね。
<第2期治療>
第2期治療は、大人の歯列矯正と同じです。永久歯が生えそろう、10~13歳くらいから始めることが多いです。第1期治療で土台や環境を整えていても、きれいな歯列で生えてこない永久歯も存在します。永久歯が生えそろった段階で歯列をさらに整えるか判断し、第2期治療に入ります。大人の矯正と同じく、歯列矯正装置を歯に装着して治療を進めていきます。大人と異なるのは、そのスピードの速さです。永久歯が生えそろったばかりの段階では、歯やあごはまだまだ成長途中です。その成長力を味方につけて歯列矯正をしていくため、スピーディに矯正治療をすることができます。また、あごの骨の調節がまだ必要な場合は、歯とあごの両面から治療をしていくことも可能です。
子どもの歯列矯正のタイミング
「歯列矯正は早いうちから始めたほうが良い」ということを、よく耳にしますよね。それは、子どもの成長段階であれば、骨がまだ柔らかく、歯やあごを矯正しやすいからというのが理由です。治療期間も、永久歯に生えそろって骨も固まってしまった大人に比べると、断然短いです。歯列矯正を考えているならば、早い段階で、一度歯医者さんに相談に行きましょう。永久歯がまだ生えていないお子さんの乳歯やあごの状態によっては、早急に第1期治療に入るべきかもしれませんし、または反対に、今の状態ならきれいなので、第1期治療はせず、第2期治療が必要になるかどうかの経過観察だけで良いということもあります。また、すでに永久歯に生え変っているお子さんであれば、あごの成長が止まってしまうまでの間に治療を進めた方が良いので、早急に歯医者さんへ行かれるべきです。
3~6歳の時点で、受け口などあごの大きさやかみ合わせがおかしいと思ったら、第1期治療開始にちょうど良いタイミングですから、ここからあごの調整をしていくと良いでしょう。
7~10歳くらいの間であれば、乳歯から永久歯に生え変わる頃で、その成長力を治療に生かすことができるベストタイミングといえます。乳歯は自然と抜けますから、歯並びをきれいにするスペースをつくるための抜歯が必要ないという場合もあるので、メリットが大きいのです。
13歳を超えると、すべての歯が永久歯に生え変わり、歯やあごの骨の成長がラストスパートをかけてきます。骨が成長し終わる前に治療を開始したいところです。また、13歳ともなるとそろそろ思春期に入ります。思春期は、見た目を必要以上に気にしてしまう時期です。その時に目立つ歯列矯正器具をつけているのは、治療している本人にとって恥ずかしいことかもしれません。お子さんの心理的要素も考慮して、治療のタイミングを決めたいところです。
子どもの頃に歯列矯正をするメリット
これまでご説明してきた通り、子どものころに歯列矯正をすると、大人よりもスピーディに治療が進むため、日常生活の負担が少なく済みます。また、子どもの段階では虫歯や歯周病の治療跡があまりないので、治療器具を装着しやすいという利点もあります。大人になってから歯列矯正を考えても、何だかためらってしまうという方は多いので、子どもである早いうちに治療をしてあげることをおすすめします。